こんにちは。

「看護師のストレス解消・自分探し研究室」
を運営している元看護師
ガイアエネルギーワーカー 富永菜桜子 です。

世間はすっかりクリスマスムード
にぎわってまいりました。

クリスマスツリー
ってことは今年もあと数日。
一年って早いな~と思ってしまうのは歳のせい…かな

それはさておき…

本日のブログは、
ストレスが病気を引き起こす理由について
シェアしていきますね。

ストレスがどのように身体に作用しているかについて、
前回まではおもに
HPA系:Hypothalamic-pituitary-adrenal axis
(視床下部〜下垂体〜副腎皮質系)
のお話をしてきました。

身体がストレスをマックスに感じた結果として、
分泌され続けたコルチゾールが分泌できなくなり、
最終的に、副腎肥大から
副腎疲労症候群(燃え尽き症候群)
なってしまうということでしたね。

さて、これを読んでみて
「ちょっと待って、なんかイメージが違う?」
と感じた人もいるかもしれません。

ストレスによって出現する病気、
ストレスによって悪くなる病気、
もっとたくさんあったような……

例えば、心疾患、脳梗塞、高血圧、うつ、癌etc

これらはコルチゾールだけでは
説明しきれないんじゃないかって。

 

そうです。
今まではかなり限定してお話してきました。

実際には、ストレスが身体に与える影響は
もっと多岐にわたります。

それを紐解くために、
今日はもう一つのストレス反応経路である
SAM系のお話をしていきます。

 

◆SAM系とは…
SAM系:sympathetic-adrenal-medullary axis
(視床下部〜交感神経〜副腎髄質系)

ストレッサーによって生じたストレス刺激
末梢から感覚神経を介してに送られます。

その情報は、大脳辺縁系(扁桃体)で処理された後、
神経伝達物質を介して視床下部へと送られます。

ここまではHPA系と同じです。  

ストレス伝達経路

そして、視床下部脊髄を介して
交感神経を興奮(緊張)させます。

これにより交感神経末端から
ノルアドレナリン(神経伝達物質)が放出され
各臓器や器官は緊急事態を感知し反応します。

と同時に、交感神経の興奮(緊張)によって
副腎髄質からはアドレナリンが分泌されます。

アドレナリンはホルモンとして体内を巡り、
交感神経興奮の効果を維持、増幅させます。

つまり、電気信号系である交感神経によって
素早く信号を送って身体を反応させ、
その後はホルモンとしてのアドレナリンによって
その状態を保持します。

 

◆アドレナリンの作用

交感神経が興奮し、アドレナリンが出ると
以下のようなことが起こってきます。

  1. 皮膚や粘膜の血管収縮による血圧上昇 
  2. 心筋収縮増強による心拍出量の増加
  3. 筋肉の収縮力の増強(「闘争逃走」に備えるため)
  4. 消化管運動の低下
  5. 血糖値上昇(肝臓を刺激、ブドウ糖への分解を促進)
  6. 呼吸数の上昇(気管支平滑筋を弛緩しガス交換率を上昇)
  7. 瞳孔の散大(感覚器官の感度を上げる)
  8. 集中力上昇
  9. 痛覚の遮断

これらにより身体と精神状態を興奮させ、
過度のストレスに対応するわけですね。

ちなみに交感神経が興奮している状態と
アドレナリンが作用している状態はほぼ同じです。
交感神経の臓器に対する効果はこちらから
(ウキペディアより)

 

◆なぜストレスでアドレナリンが出る?

SAM系は神経系のストレス反応経路で
その反応は瞬時に開始されます。

でも、なぜこれほどまでに生体は
急を要して反応しなければいけないのでしょう?

それはこれが動物としての
本能的な防衛システムだからです。

動物におけるストレス=最大の危機 は
喰うか食われるかのサバイバルです。

そこから逃れるための“火事場の馬鹿力”
発揮するために、このシステムが存在しています。

それを発動させるアドレナリンは、命の危機を
回避させるための、まさに気付け薬です。

で、大昔の原始的な環境でしたら
うまく回避できれば一瞬の反応で事は足り、
すぐに通常の身体の状態に戻ることができたでしょう。
(反対に回避できなければ命はないわけですが…)
アドレナリンの分泌もそう長くは続きません。

ですが、残念ながら現代の社会においては
この緊急事態(交感神経の興奮)が
慢性的に起きつづけています。

全てのストレスを脳が緊急事態(命に係わる)と
感知してしまうからです。

そうすると身体は緊張し続けます。
アドレナリンも分泌し続けます。

火事場の馬鹿力が持続すること
これが生体にとって好ましくないものであることは
想像に難くありません。

 

◆アドレナリンの過剰分泌

さて、「気付け薬」であるアドレナリン
分泌しすぎるとどうなるでしょう?

アドレナリンの作用はコルチゾール
重なっているものもありますが、
特徴的なのは心筋や平滑筋(血管)
に影響している点です。

ストレスによってアドレナリンが分泌しすぎる
(交感神経の興奮が続く)と、
末梢血管は収縮しつづけます。

すると、血行障害(虚血状態)がおこり、
頭痛、肩こり、腰痛、冷え性、高血圧症、
そしてさらには、
心筋梗塞、脳梗塞 等へとつながっていきます。

また、交感神経の興奮による心拍出量の増加
呼吸数の増加、感覚器官の敏感さは、
身体的にも精神的にも緊張を持続させてしまいます。

これにより、脳も緊張状態がつづきます。

イライラしたり、怒りっぽくなったり、
眠れなかったり、常に恐怖を感じたり。

これが続けば、疲労感、倦怠感へと
つながってしまいますね。

 

◆自律神経は免疫にも関わっていた?!

さて、身体の消化吸収・血液循環・代謝などを
無意識的に調整している
自律神経系(交感神経・副交感神経)ですが、
なんと、免疫を担っている白血球(顆粒球・リンパ球)
の数や活性度も支配していること分かってきたそうです。 

そのメカニズムを簡単に言うと…

まず、交感神経が興奮するとアドレナリンが分泌します。
すると、顆粒球がこれに連動して増加、活性化し、
同時に活性酸素も増えます。
(副交感神経が優位になるとリンパ球が増え、活性化) 

顆粒球はサイズの大きい細菌を処理する
最前線の防衛部隊です。
この顆粒球は短命(2~3日)であり、
役目を終えると活性酸素を放出しながら
死んでいきます。

この活性酸素は、通常の量であれば
身体に備えられたシステムによって
無毒化され大事には至りません。

しかし、増え続けてしまうと活性酸素による
組織破壊が体中で起きてくることになります。 

活性酸素によって粘膜や血管が傷つけられた結果、
癌、胃潰瘍、動脈硬化(心臓病・脳血管障害)等が
起きてくるというわけです。 

 

さて、交感神経が優位になっているとき、
もう一つの自律神経である副交感神経は働きが抑制され、
その結果、リンパ球が減少します。

リンパ球はウイルスや微小な異物を
抗原抗体反応で無毒化する働きがありますが、
このリンパ球が減少するということは
免疫力が低下するということを意味しているのです。

よって、交感神経が優位な時は、
風邪などの感染症にかかりやすくなる
ということになります。

 

余談ではありますが、

では、リンパ球が多ければいいのか…
と言うとそうでもありません。

リラックスしすぎて
副交感神経が過度に優位になると
免疫が過剰に反応するようになります。

これが、花粉症やアトピー性皮膚炎などの
アレルギー疾患の状態というわけです。     

ということは、体調を改善し、病気を治すには、
自律神経(交感神経と副交感神経)のバランス
が大切であるということになります。

 

◆どうやって自律神経のバランスを整えるのか?

今まで見てきたように
ストレスによる交感神経の興奮は
心筋血管さらには免疫系
悪影響を及ぼします。

ということは、病気の大半は、
交感神経の興奮により引き起こされる
と言っても言い過ぎでないように思われます。

ストレスによって病気になる流れを整理すると…

交感神経緊張
となっています。

ならば、病気を予防、改善するためには、
この流れを止める、あるいは逆のプロセスをたどる
という作業が必要となってきそうです。

つまり…
副交感神経優位


というプロセスですね。

 

◆副交感神経を優位にして免疫力を上げるコツ

では、具体的にどうすればいいかを見ていきましょう。

その1 ストレスに気づくことが大切
<精神的なストレス>
現代社会においてストレスの大半は
命の危機になるようなものではなく
精神的な悩みや心配事から発生しています。 

さらに、看護師の場合は、患者の命の管理をする
という緊張感が常に伴いますね。
これもかなりのストレッサーになります。 

これらの状態はすぐには解決できません。
が、自分がストレスの状態に在る と気づくだけで、
悩みすぎにブレーキをかけることができます。

ですので、
まずは自分の状態に気づいてあげましょう。

客観的に自分を観察することは、
悩みからの解放 のファーストステップです。

<身体的なストレス>
昼間テキパキ働いて、夜しっかりと休養が取れる。
こういう生活をしていればまず問題はありません。

このメリハリが無くなって働き過ぎになると
交感神経は緊張し続けます。 

疲れを感じたら休むことが必要です。

看護師は夜勤がありますから
バランスがとりにくいですが、
夜勤の後であってもしっかり休むことで
自律神経のバランスが回復できるそうです。

さらに、意識して連休を作ったりして
体力の回復に努めたいところです。

 

その2 簡単な運動を心がける
身体が気持ち良いと感じる程度の運動は
副交感神経を優位にします。
例えば、散歩 ストレッチ ラジオ体操 など

これにより、血行も良くなり
肩こりや腰痛、冷え性などの解消に役立ちます。

 

その3 免疫力を高める食事
体調を整えるためには
バランスの良い食事が大前提です。

まんべんなくいろいろな食べ物を
適量ずつ摂取しましょう。

さらに、免疫力を高めるためには
胃腸に負担がかからず、
過不足なく栄養が取れる食品を選びましょう。

玄米や雑穀 みそ 豆類 ゴマ 小魚 などなど
それひとつで完全な生命体となる
ホールフードの摂取をお勧めします。

また、腸管を活発に動かすことが
副交感神経を活性化します。

食物繊維の多い食べ物消化管の活動を活発にし、
活性酸素を除去する効果もあります。

腸内環境を整えるためにも
食物繊維をしっかり取るようにしましょう。

また、水をたっぷり摂取することや、
ゆっくり良く噛んで、味わって食べることも
副交感神経を刺激します。

 

その4 深呼吸
ゆっくり大きく深呼吸することで
酸素が身体に行きわたります。

これにより副交感神経を活性化させます。

 

その5 身体を温めて血行を良くする
交感神経が興奮すると血流が悪くなり体が冷えます。
入浴は血流を良くするもっとも簡単な方法です。

リラックス 入浴

気持ちもゆったりしてリラックスモードになりますね。

また、湯たんぽカイロなども活用して
温活することを強くお勧めします。

*参考:
安保徹 著 「薬をやめると病気は治る」

室伏きみ子 著「ストレスの生物学」

 

本日のまとめ

  1. SAM系は、交感神経を介して
    緊急事態を回避するための防衛システム
  2. 全てのストレスを緊急事態と認識してしまうため、
    ストレス社会の現代においては交感神経の興奮が持続してしまう。
  3. アドレナリンの分泌過剰はおもに血管を収縮させ、血流障害を起こす。
  4. 自律神経は免疫系(白血球)にも関係している。
  5. 病気の主な原因はストレスによる交感神経の興奮(アドレナリン分泌過剰)。
  6. 自律神経のバランスを取ることで病気の予防、改善が出来る。

以上です。

 

今日も良い一日をお過ごしください。
いつもありがとうございます。